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身近な感染症
〜 インフルエンザ脳炎、脳症 〜

インフルエンザ経過中に高熱、痙攀、意識障害をともなう重い合併症です。たいていの場合発症してから脳炎、脳症となるまでの間は短く、インフルエンザが長びいてこじれてなるというわけではありません。痙攀は熱性痙攣と区別が付きにくいので注意が必要です。痙攀を起こしたり意識がはっきりしない場合は急を要します。

今のところどういう場合になりやすいとか、その発症のメカニズムはわかっていません。アスピリンなどのサリチル酸製剤で発症確率が増加することが知られています。また「ポンタール」「ボルタレン」で脳症患者の死亡率が高いというデータがあり、インフルエンザに対しては使用しないよう警告されています。現在小児のインフルエンザ様疾患でアスピリンが処方されることはまずないと思われます。市販の「小児用バファリン」はアスピリンではなくアセトアミノフェンが成分ですので心配ありません。病院で処方される「小児用バファリン」はアスピリンですので注意しましょう。別の病気で処方された「小児用バファリン」を熱があるからということで風邪症状の時に流用するのは危険です。「PL顆粒」にはサリチルアミドという体内でアスピリンに変化する成分が含まれていますのでアスピリン同様の注意が必要です。また、以前もらった解熱剤の座薬が「ボルタレン」だったというケースもありますので、古い座薬は使わないようにしましょう。

2003/5/5 5:19 更新


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