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身近な感染症
〜 百日咳について 〜

百日咳は百日咳菌によって起きます。感染経路は百日咳の患者さんの咳による飛沫感染です。

 この菌自体は抗生物質に弱く治療しなくても感染して1週間もすればのどからいなくなります。しかし菌がだす毒素は長く血液中に残り特有の咳が長く続きます。百日というのは長いですが、それくらい長く続くと言うことです。成人や年長児がかかっても「咳のしつこい風邪」くらいですむことが多いのですが、年少児や乳児がかかると危険です。

 発作的にコンコンコンと長く連続する咳(スタッカート様)が特徴です。顔が真っ赤になるまで咳き込んで、最後にヒューッと笛を吹くような音をたてて息をすいます。生後6ヶ月以内にかかると咳き込んだあと息が吸えずにチアノ−ゼになったり、息を止めてしまって命に関わることがあります。特に1ヶ月以内の赤ちゃんがかかると無呼吸を起こしやすく大変危険です。

 今のところ百日咳の咳を効果的に押さえる薬はありません。通常の咳止めも無効というわけではありませんが、気休め程度と思っておいた方がいいようです。

 百日咳脳症といって痙攀や意識障害を起こすことがあります。この場合、百日咳が治っても脳障害が残ることがあります。

2003/5/5 5:25 更新


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